香港時間 - Hong Kong Time -

香港の今を、日常から、写真と文で読み解きます

2019-01-01から1年間の記事一覧

私がクリスマスに買った物

「これは、トルコ、レバノン、エジプトなどでも知られる魔除けなのよ」 12月25日、香港島セントラルの埠頭から中心部に向かって陸橋を歩いていたら、金髪の外国人女性がアクセサリーを売っている。覗き込むと、鮮やかな青色が目に飛び込んできた。しかも、青…

クリスマスプレゼントは催涙弾

今日(12月24日)はクリスマスイブだけど、御多分にもれず怒涛の残業。「はぁー」とため息ついていたら、午後8時過ぎに香港人の友人から私の携帯に「(私の職場の)ビルで、デモ隊と警察が衝突している。気をつけて」とのメッセージが! 「えー、クリスマスプレ…

マカオ返還20周年(12月20日)の香港主要紙

今日(12月20日)は香港より約2年遅れて祖国中国に復帰したマカオの返還20周年。返還後、対照的な歩みを見せる香港とマカオ。その思いは別途綴るとして、今回は今日の香港4紙の一面を紹介。 民主派大衆紙:蘋果日報 反政府デモを支援する資金源の一つになってい…

データで観る香港デモ(2)-若者の逮捕率

6月の「逃亡犯条例改正案」の反対に端を発して今も抗議デモが続く香港。6月から11月21日までで、抗議デモで逮捕された市民は5800人以上に上った。最年少は11歳。最年長は83歳。逮捕者の半数以上が18歳ー25歳。どの数字も衝撃的。 香港政府は9月に大規模デモ…

香港でも地震を観測

今日(12月5日)午後12時22分、香港の長州島付近で地震が観測された。軽微な揺れだったが、この島と近くの島の島民らが数秒間、揺れを感じたという。香港で地震が観測されたのは、1979年に観測を始めてから、2014年1月以来8度目。 香港では地震が発生しないと…

トラムとフェリー、乗り放題!

今日(11月29日)は、恒例の、100年以上の歴史を刻む香港名物の「スター・フェリー」と「トラム(路面電車)」が終日無料の日。一年一度の乗り放題の日だった。 これは、「香港総商会(HKGCC、日本の商工会議所のような経済団体)」による粋な計らい。 以前、トラ…

民主派圧勝でおばあちゃんの心配ごと

11月24日に行われた、4年に1度の香港区議会選挙。日本のメディアも、民主派の圧勝をお祭り騒ぎのように大々的に取り上げていたようだけど、光があれば、そこには陰だってあるのだ。 私の地区も御多分に洩れず、ベテランで現職の男性議員(53)が弱冠23歳の女性…

区議選当日の主要4紙の一面

11月24日の地元主要4紙の一面は、最終面と合わせて両目で構成。ただ「明報」は、例外で、1面は投票を呼びかける全面広告。最終面は、元中国工作活動員がオーストラリアのメディアに暴露したスパイ活動に関する記事だった。 以下、左半分が1面、右半分が最終…

区議選、投票に行ってきた!

11月24日、4年に一度の区議会選挙が実施され、私も一票を投じて来た。 関連コラム: https://hongkong2019.hatenablog.com/entry/2019/11/17/224845 今回の区議会選挙は、452の議席を巡って1090人が立候補。どの地区も複数の立候補者が出ていて、初めて自動当…

衝突の跡地を歩いてみたー香港理工大学周辺

理工大学に通じる道路と陸橋は閉鎖されて近づけない 11月23日。朝から青空でカラッとした天気だし、抗議デモ関係のテレビ中継も、注意喚起のニュースもないので、先週末デモ隊と警察が激しく衝突した、九龍半島・チムシャツイ東部(チムトン)の香港理工大学周…

通勤が翻弄された一週間

11月21日。今週はまだあと1日、出勤を残しているが、これまでになく交通機関に左右された一週間だった。 私は毎朝、香港島の地下鉄「金鐘駅」で、海を渡る路線に乗り換えて「チムシャツイ駅」のオフィスまで出勤している。11月18日(月)の午後に、周辺でデモ…

銀行がデモ活動資金口座を閉鎖か

国際的な大手銀行の「HSBC」が、抗議デモ活動の資金源の一つとなっている法人口座の閉鎖に踏み切ったようだ。11月17日付香港の経済紙「信報」が消息筋情報として伝えた。 それによると、この法人口座は、抗議活動を支援する寄付金を受け付ける大型クラウドフ…

地下鉄尖沙嘴駅閉鎖で一駅歩いて出勤

11月19日(火)。朝、デモ対策で珍しくお弁当を作ったので、テレビニュースも見ずに地下鉄に乗り込み、いつも通り香港島の金鐘駅で、九龍半島に海越えする路線に乗り換えた。果たして、列車は、私が毎朝降りる尖沙嘴(チムシャツイ)駅をス〜ゥ〜と通り越し、…

チムの衝突、経済活動にも打撃

先週末(11月16日)からデモ隊と警察の激烈な衝突場所となっている九龍半島・チムシャツイ地区。衝突は、同地区東部にある香港理工大学を中心に断続的に続いているが、今日(18日)も朝から火炎瓶の真っ赤な炎と、催涙弾の真っ白な煙が一帯を覆った。九龍半島一…

街中の激烈な衝突が嘘のよう

(いつもの週末と変わらない光景) 11月17日(日曜日)。カラッとした青空に誘われて、久しぶりに香港島南部の観光地、スタンレー・マーケットに行ってきた。 海岸沿いのレストランは、午後3時頃でも食事を楽しんでいる客でいっぱい。旅行客というよりも、香港に…

区議選の投票通知が届いた!

4年に一度行われる香港区議会選挙の投票通知が14日、自宅に届いた。投票日は11月24日。この通知を持って指定の投票所に行けば、私も一票を投じることができる。 香港では、18歳以上が有権者。ただし事前に有権者登録をしないと投票はできない。外国籍でも、1…

激化する衝突、ついに平日に

政府への抗議のために5ヶ月に渡って過激な行為を繰り返してきたデモ隊と、それを取り締まる警察との衝突が、ついに週末から平日へと移った。11日から香港全域で朝の通勤ラッシュにマヒが起こり、いよいよ市民生活を巻き込んだ展開に発展してきた。 過激なデ…

デモ隊側に、「くまモン」が!

香港でも絶大な人気がある「くまモン」を最近、デモ関係で見かけるようになった。一つは、デモ隊を応援するポスターや、政府への抗議や要求を書き込んだメッセージなどが貼り付けられた「レノンの壁」に、警察を風刺するイラストで登場。もう一つは、10月31…

データで観る 香港デモ (1)-対警察-

「デモ隊排除の任務についている警察部隊に、中国本土の公安か武装警察が混じっていると思っている」と考えている市民が、なんと62%にも及ぶことがわかった。 これは「香港民意研究所」の調査によるもので、10月23日付「蘋果日報」が伝えた。調査は10月17日-…

デモ翌日のチムシャツイにあ然

「香港人反抗!(香港人は反抗する!)」。 昨日(10月20日)、警察の許可が下りないなかで九龍半島の繁華街・チムシャツイ地区で行われた大規模デモ。参加した市民はこう叫びながら、デモ行進した。当初の予定では、文化中心周辺から出発して、終点はチムシャツ…

デモ、「加油」から「反抗」へ

6月に大規模デモが始まってからずっと叫ばれて来た「香港人 加油(香港人 頑張れ!)」のスローガンが、10月4日を境に「香港人 反抗(香港人は反抗する)」に変わった。きっかけは、林鄭月娥行政長官が、行政長官の権限を行使して、抗議デモでマスクなどで顔を覆…

国際金融都市の威厳ゼロの週末

10月12日‐13日の週末。外出がてらに街の様子を見てみると、土曜日の午前中は営業をしている銀行の姿といったら。。。これが、世界中から名だたる金融機関があつまる国際金融都市・香港の今の姿。中資系銀行はデモ隊に襲撃されないように、分厚い板を覆って防…

デモ隊接近でスタバはー

「デモ隊がこっちに向かっているので、お店を閉めます。すみませんが、すぐにお店を出てください」 今日(10月12日)午後3時ごろ。九龍半島・モンコックの「スターバックス」で一休みしていたら、店員が席にやってきてこう言う。彼はテーブルを一つ一つ回って…

対照的だった中国本土と香港の連休

10月5日からの3連休を利用して、高速鉄道に乗って中国福建省の首都・福州市を旅行してきた(7日は香港は「重陽節(墓参り)」の祝日)。前日の4日は、林鄭月娥・行政長官が強権を発動して、顔をマスクなどで覆うことを禁じる「覆面禁止法」を施行すると発表し…

瓦解する香港

10月4日は残り1時間を切ったが、香港瓦解の暗黒の歴史の1ページを作った日となった。(冒頭の写真はCATV画面から) 午後3時、林鄭月娥・行政長官の記者会見に多くの市民が注目した。林鄭長官の口から出てきた言葉は、自らの権権限を行使して、議会の審議を通さ…

10月4日朝、通学前に「人の鎖」運動

朝、新聞を買いに家のドアを開けたら、マンションの下の方から湧き上がってくるような声が響いてきた。外に出るとトラム通りに沿って、通学前の複数校の学生らが手を取り合って「人間の鎖」を作り、時折立ち止まっては「香港人、頑張れ」「時代の革命だ」な…

写真で綴る10月1日香港デモ(銅鑼湾)

香港警察が「非常に、非常に危険」と警告したように、10月1日は相当危険が予想されたし、午前11時にはデモが行われる場所の地下鉄各駅が封鎖され、移動が困難になった。このため、デモ参加者は「 勇武派」と呼ばれる過激派ばかりだろうと思って、 テレビで各…

国慶節前日、緊張高まる香港

「あんたの家の近所、明日デモがあるじゃん。 出社して、ちゃんと家に帰れるの?」 「さぁ、どうだろう。ヤバいよ。でも、明日は香港中が危険だから、どこも一緒。君も気をつけてよ」 明日(10月1日)は中国で一番重要な国慶節(建国記念日)。 祝日だけど、…

不動産市場、ついに逆回転が始まった

狂ったように上昇を続けていた香港の不動産市場、とりわけ商業店舗で、ついに逆回転が始まった。中国人観光客の消費を見越して高額テナント料を支払ってまで店舗を確保してきた小売店が、ここに来て契約を更新せず閉店の動きに出ているのだ。さすがにこれま…

若者拘束。その時野次馬の反応は?

「若造、なんていう名前だ?早く大声で言ってくれ。 じゃないと助けられないから」 名前をたずねるこんな呼びかけが沿道のあちこちから、 路上に向かって飛んでいた。9月15日夜、香港島の繁華街・ 銅鑼湾から地下鉄で2駅東側にある炮台山駅前のトラム通りで…