香港時間 - Hong Kong Time -

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データで観る 香港デモ (1)-対警察-

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「デモ隊排除の任務についている警察部隊に、中国本土の公安か武装警察が混じっていると思っている」と考えている市民が、なんと62%にも及ぶことがわかった。


これは「香港民意研究所」の調査によるもので、10月23日付「蘋果日報」が伝えた。調査は10月17日-21日に行われ、1000人以上が回答したという。


また、7月21日に新界・元朗で起きた白シャツ軍団による市民襲撃事件についても、「警察と黒社会が協力して起こした事件と思っている」とこたえた市民は66.3%で、「そうは思わない」の23.8%を大きく上回った。(注:白シャツ軍団は黒社会の人達と言われている)


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以前、デモに参加している市民と話した時に、「市民に対してこんなに激しく暴力を振るうことができるのは、香港警察ではないだろう。鍛えられた中国本土の警察に決まっている」と言う人が何人かいたが、こうした考えが一般的にも強いことがこの調査で裏付けられた感じだ。


ただ、実際には、どうかはわからない。それでも、市民が、エスカレートする過激なデモ隊の行為を批判するどころか、黙認しているのは、どちらかというと警察を敵対視する市民が過半数を占めるからだろう。

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【8月31日の警察による地下鉄車輌内でのデモ隊への暴力行為も市民の大きな怒りを買っている。この路上のイラストはそれを皮肉ってイメージしたもの。】


中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例改正案」の撤回を求めて6月に始まった大規模香港デモ。改正案は撤回されたが、警察の武力行為を検証する独立調査委員会の設置などを訴えて、今もデモは続いている。