香港時間 - Hong Kong Time -

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チムの衝突、経済活動にも打撃

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先週末(11月16日)からデモ隊と警察の激烈な衝突場所となっている九龍半島・チムシャツイ地区。衝突は、同地区東部にある香港理工大学を中心に断続的に続いているが、今日(18日)も朝から火炎瓶の真っ赤な炎と、催涙弾の真っ白な煙が一帯を覆った。九龍半島一の繁華街は日中からシャッターを閉める店が少なくなかったが、午後に入ってチムシャツイ駅が閉鎖になると、サラリーマンも早期に退社して帰途につくなど、経済活動にも大きく影響している。

 

以下、記録として、箇条書きにする。

 

朝:地下鉄の移動は順調。チムシャツイ駅を降りて、メーン通りのネーザンロードに出ると信号機が壊され、根元から折り曲げられていた。

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午前中:理工大学周辺は衝突が続き逮捕者も続出。

 

昼休み: 繁華街のメーンストリート、ネーザンロードに行くと、大量の竹ざおを「✖️」に交差させて、道路が封鎖されていた。黒シャツ姿の若者たちが歩道のレンガをほじくり返して、道路に投げたり並べたりしていた。


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午後3時過ぎ:チムシャツイ駅が閉鎖されたニュースを受けて、急ぎの仕事が終わったら退社していいことに。

 

午後4時過ぎ:チムシャツイからフェリーで香港島・湾仔埠頭に渡り、トラムに乗り継いで帰宅。香港島は、チムシャツイの緊迫感が嘘のように平和。繁華街・銅鑼湾にある百貨店「そごう」は半期に一度の大感謝セール中とあって、化粧品売り場は女性客でいっぱい。

 

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(地下鉄が閉鎖され、フェリーで海越えをする市民で船内は満席)


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(香港島銅鑼湾の百貨店「そごう」は、買い物客で混雑)

 

連日チムシャツイでは大量の催涙弾が放たれ、一帯は白く淀んでいる。朝から喉がイガイガしてきた。今も治らない。同僚も11月から喉の調子がおかしいという。催涙ガスの影響か?

関連記事:

https://hongkong2019.hatenablog.com/entry/2019/08/31/234357

 

6月のデモ以降、使われた催涙弾は9100発を超える。しかも最近は欧米製から中国製に変わり、人体への影響が強いと言われ、喉の痛みや皮膚のかゆみなど、体調不良を訴える人が増えている。デモ隊と警察の衝突は、衝突現場に近づかなければ避けられるが、空気中の有害物質は避けようと思って避けられるものではない。衝突よりも空気中に蔓延する有害物質の方が恐怖になってきた。

 

本日発表された最新の失業率は、3.1%となり、2017年の年初の水準まで悪化した。市民の健康被害も、経済活動の停滞も、どっちも懸念される事態となっている。

 

#香港デモ #香港理工大学 #催涙弾 #失業率 #逃亡犯条例改正案