香港時間 - Hong Kong Time -

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懸賞金で300件の“お尋ね者”通報

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「逃亡犯条例改正案」の撤回に関連したデモ行為で、「国家を侮辱する行為」に及んだ人物を捕らえるために、愛国民間組織が立ち上げた巨額の懸賞金制度。開始から1ヶ月で300件近い通報が寄せられたという。新たに黒幕や背後の資金支援者などについての情報も対象に加えた。


懸賞金で、犯人探しに乗り出したのは「8・03行動」という愛国民間組織。(↓関連コラム) https://hongkong2019.hatenablog.com/entry/2019/08/29/045255


これまでの、国旗を海に投げ捨てた人物や国章や区章を黒く塗り潰した人物などに加えて、新たに「国旗を燃やした人物」には、20万ー100万香港ドル(約280万円)、「デモ隊への資金提供や背後で支援したりしている人物(つまり、黒幕に関する情報提供)」には100万香港ドル(約1400万円)、「火炎瓶の製造、輸送、使用者の関連情報」には50万香港ドル(約700万円)の懸賞金をつけた。

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(写真は2枚とも9月19日付「文匯報」の一面広告から抜粋)


中国本土では、通報者に対して報奨金を提供することはあるが、提供するかも含めて通報後に判断されるものだそう。香港のようにあらかじめ金額を提示した懸賞金制度で犯人探しをする手法はないという。巨額の懸賞金を材料にして犯人探しにつなげようとは、いかにも拝金主義・香港らしい手法。だが、デモ参加者は真っ黒で全身を覆い、軽々しく自身をオープンにはしない。 写真に撮られることを非常に警戒している。


黒幕は気になるが、実行犯がどんな人物かよりも高額懸賞金につられて、実際にどこまで精度の高い情報が寄せられ、犯人逮捕にこぎつけられるのか、私にはそっちの方が興味深い。

 

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