香港時間 - Hong Kong Time -

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食品と一緒にウイルスも輸入?

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5月31日、海外渡航歴がない香港人夫婦が新型コロナに感染していたことが確認されたが、夫婦が住む公共住宅と妻の勤務先で、集団感染が発生していることに警戒感が高まっている。女性は輸入品の荷受け倉庫に勤務していることから、ウイルスが付着した輸入品が感染源だったのではないかとの見方が出ているのだ。さらに、この夫婦のどちらかが、多くの人を感染させるスーパースプレッダーだったようで、夫婦が住む公共住宅で連日新たな感染者が確認されており、こちらの情況も心配される。

 

妻は、渡航歴がないが輸入品を取り扱うコンテナ貨物会社に勤めている。このため、英国からの輸入品にウイルスが付着して香港に持ち込まれたのではないか、との仮説が浮上している。


政府でコロナ対策に当たっている衞生防護中心が英国から輸入された11個の果物の梱包など、合計31個の輸入品をサンプル検査。結果は全て陰性だったが、梱包された食品からウイルスが持ち込まれた可能性は排除できないという。その後女性の同僚2人も感染が確認された。


香港大学の専門家は,果物や野菜は低温冷蔵されて輸送されるため、貨物が香港に到着後もウイルスが一定期間生存できるという。同大によると、新型コロナウイルスは気温22℃、湿度65%以下だと、外科用マスクの表面に7日間、ステンレスとプラスチックの表面では4-7日間生存するという。

 

こうしたことから、専門家は、物に触れた後は手洗いを徹底し、ラップに包まれたりプラスチック容器に梱包された生鮮食料品は、冷蔵庫に保存する前に中身を取り出し、食べる時はよく洗い皮をむいて食べることなどをアドバイスしている。

 

一方懸念されるのが公共住宅での集団感染。昨日新たに2名が、今日はさらに4名の感染が確認された。政府は専門家を派遣してビル内を検査したり、住民にウイルス検査を実施。感染者が訪れた場所などを公表している。

 

香港はこれまで、5月13日に感染者が出るまで23日間連続で地元感染者ゼロだった。また、今回のケースが出るまで連続13日間感染者がゼロだっただけに、ウイルス封じ込めの難しさが改めて証明されたと言える。

 

冒頭の写真はRTHK

 

#香港 #新型コロナ # ウイルス混入