香港時間 - Hong Kong Time -

香港の今を、日常から、写真と文で読み解きます

新規感染者過去最高、4日連続100人超え

f:id:hongkong2019:20200726013000j:image

 

7月25日、香港で新型コロナウイルスによる新たな感染者が133人と過去最高となり、4日間連続で100人を超えた。133人のうち、126人は市中感染によるもので、うち55例は感染経路が不明だ。残りの7例は、インドとフィリピンからの輸入例。

 

感染者は累計2506人、死者は累計18人となり、感染者拡大に歯止めがかからない。

f:id:hongkong2019:20200726122150j:image

(死者18名の年齢や既往症など=Line Newsから)

 

やはりというべきか、香港のような過密都市で、ひとたび感染経路がわからない市中感染が始まってしまうと、感染拡大はあっという間だ。今では複数の老人ホームやレストラン、公共住宅で集団感染が発生しているほか、タクシー運転手、銀行員、入境処や消防局などの公務員、学校関係者、医療従事者、そして公共市場で買い物をした主婦の間で感染者が出ている。

 

第一波(中国本土に関連した感染)、第二波(留学先や渡航先から帰国した市民の感染)では、香港政府のスピード感ある水際対策や市民の高い危機意識で市中感染を封じ込めた。6月は感染者ゼロの日が続き、気を緩めたとしても、7月に入ってからの突然の感染爆発に、何故?と思わずにはいられない。

 

専門医の中には、14日間の隔離措置が免除されている船舶などの輸送関係者から感染が広がったのではないかと指摘する医師もいる。貨物船の船員は、現在感染者が増加しているインドやフィリピンなどの出身だからだ。(例えば7月25日に感染が確認されたインド人は船員とコンテナ貨物関係者だ) ここに抜け穴があったとの説だ。

 

生鮮食品を売る公設市場での感染も指摘されている。風通しが良くない上、マスクをせずに商売している店もある。野菜は多くの買い物客が手にとって選ぶ。支払いは現金でのやりとりだ。市場の空間や、野菜やお金を通じてウイルスに触れる可能性がある。

 

とまぁ、さまざまな説があるが、定かではない。わかっているのは、ウイルスはいとも簡単にわずかな隙間を突いて、一気に感染拡大につながる危険性を秘めているということだ。

 

医務管理局によると、公立病院では1207床と659病室が用意されているが、現在の使用率はそれぞれ78.9%と85.6%と逼迫してきた。症状の重い人から入院させるため、自宅や検疫所などで入院を待っている人もいるという。

 

政府は、公共の場でのマスク着用の義務化や、不要不急の外出を控えるように呼びかけるとともに、7月27日(月)からは感染したと思われる市民や体調が良くない市民も、指定の公立診療所でウイルス検査が受けられるようにする。

 

*冒頭の写真はCATVニュースから

 

【直近の香港の新たな感染者数】(  )内は渡航歴のない地元市民

7月25日現在の感染者累計:2506人。死者:18人

 

7月25日:133人(126人)

7月24日: 123人(115人)

7月23日:118人( 111 人)

7月22日:113人(102人)

7月21日: 61人(58人)

7月20日: 73人( 67人)

7月19日: 108人(83人)

7月18日: 64人(60人)

7月17日: 58人(50人)

7月16日: 67人(63人)

7月15 日:19人(14人)

7月14日: 48人(40人)

7月13日: 52人(41人)

7月12日: 38人( 30人)

7月11日: 29人(17人)

7月10日: 38人(32 人)

7月09日: 42人(34人)

7月08日: 24人(19人)

7月07日: 14人(9人)