ついに金融街・セントラルでも破壊活動
9月8日、ついに香港経済の中枢・セントラル地区でデモ隊の破壊活動が発生し、警察と衝突した。セントラルには海外の大手投資銀行をはじめ、香港内外の金融機関がズラリと顔を揃える金融街だ。これまでは金融市場にデモの影響はそれほど出ていなかったが、政治リスクを回避しようとする動きが加速する可能性がある。
6月上旬に「逃亡犯条例改正案」の撤回を求める大規模デモが起こってからこれまで、金融市場は、ホテルやレストラン、小売店のようには大きな影響を受けていなかった。しかし、今日、デモ隊の破壊活動や警察との衝突がセントラルでも発生。地元テレビでは、セントラル駅の出入り口付近で炎が上がり、駅の出入り口の窓ガラスがめちゃくちゃに壊され、エスカレーターに植木鉢などが投げ込まれて塞がれるーーといった様子を伝えていた。この状況は、はっきり言って、ショックだった。
(地下鉄駅出入り口の窓ガラスを破壊するデモ隊=
1枚目、2枚目共にCATVより)
仮に地下鉄駅が閉鎖されたり、セントラルをデモ隊に占拠されたら、サービスに支障をきたさないとも限らない。
ただでさえ、米中貿易戦争のあおりを受けて、金融市場には不安定要素が多い。映像が世界に配信され、海外投資家の間で香港の政治リスクが一段と高まれば、香港からの資金流出が加速する可能性がある。