香港時間 - Hong Kong Time -

香港の今を、日常から、写真と文で読み解きます

無料の防疫用品一式が届いた

f:id:hongkong2019:20220407205857j:image

 

「おはよう。物資を届けに来たわよ〜」

4月7日朝、家で仕事をしていたら、こう言いながらマンションの各世帯のドアのベルを鳴らす人たちの声がフロア中に響いていた。

 

来たか。と思った。

 

香港政府が4月2日から7日間の予定で、香港中の約350万全世帯に配ると言っていた「防疫服務包」を配る物資給付隊だ。ドアを開けたら、マスクにフェイスシールドをつけたおばちゃん、おじちゃんが一軒一軒のベルを鳴らして、ドアを開けた住人に手渡していた。

 

f:id:hongkong2019:20220407213736j:image

 

ボランティアが中心になって配っていた「防疫服務包」。上の写真がそうだが、中身は、冒頭の写真。

    -KN95マスク10枚入が2袋

    -漢方薬「連花清瘟膠囊」2箱

    - 簡易検査キット20回分

    -ホットラインなどが書かれた紙

    -政府からのメッセージ

 

 

350以上の組織、約1万7000人の人によって配られているこの袋は、原則一軒一軒に手渡すことになっている。不在の場合は、家のドアの前に不在通知を残す。住民はこれを持って所定の場所に行って受け取るようになっているという。

 

また、1世帯1袋だけだから、大家族で足りない世帯は、今日(4月7日)から13日までの間、所定の約90ヵ所で同じ袋を受け取ることができるという。

 


f:id:hongkong2019:20220407211553j:image

上の写真は香港政府当局によるメッセージなんだけど、要約すると、「国家は、香港で起きているコロナの感染爆発を非常に心配してくれていて、香港政府の支援要請に応じて、医療部隊も含めて、各種防疫用品の購入、生産、運送に絶大な力を費やしてくれた。そしてこの「防疫服務包」の配布には、香港の100以上の組織と1万人以上のボランティアや公務員組織が結束して力を発揮してくれている。この大変な時期をみんなで乗り越えていこう。国家の強力な支援と市民が一丸になることで、一日も早く正常な日常を取り戻そう」

と、ざっとこんな感じ。


一番言いたかったのは、国家がとても支援してくれていることを忘れるな、ってことなんだろうな。


なんたって、3月末時点で、中国本土からの支援物資は累計30億人民元(約580億円)に達したというんだから。支援物資には検査用品、防護用品、消毒用品、医薬品が含まれるという。支援はこれだけではない。もっとある。

 

コロナ禍で流れるニュースは「国家の支援の下で〜」というフレーズがなんと多いことか。これを聞いて国家に感謝する市民はいると思うが、その一方で、国家にこんなに頼らなければならないほど、香港ってこんなにダメだったっけ?と思う市民もいると思う。