2021年6月4日 主要紙は何を伝えたか
香港で6月4日といえば、多くの市民が思い浮かべるのは、1989年の天安門事件を追悼する「64集会」。今年は「国安法」が施行されて初めての6月4日。しかも新型コロナの感染予防のために集会の開催は許可されなかった。6月2日から6月4日までの関連の出来事を伝える香港の主要各紙を、3回に分けて、追ってみる。
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6月4日:この日は毎年午後8時から、ビクトリア公園で大規模な追悼集会が行われていた。今年は行ったら違法集会とみなされ逮捕される可能性が大きい。そうした日を迎えた、当日の香港の主要各紙。スタンスは様々。
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「アップルデイリー」:1面と最終面を過去31年間の「64集会(天安門事件の追悼集会)」の写真で。1996年以降は「アップルデイリー」の一面に掲載された写真。(同紙は1995年に創刊された)
「明報」:相変わらず1面は不動産広告。2面は、「64集会」前日の様子などをニュースに
「大公報」1面:「64集会」の主催団体「支連会」の“実態”についての独自記事。幽霊会員もいるとのこと。
「文匯報」の1面:前日に続き台湾の豚肉食品の品質問題の続報
「文匯報」の2面:「64集会」の主催団体「支連会」の“実態”についての独自記事。
「東方日報」の1面:前日に起きた貨物船火災事故のニュース
「東方日報」A 15面: 集会が許可されなかった「64集会」を警戒して警官7000人配備の記事は、多数のニュースに埋もれていた。
「星島日報」の1面: 不動産広告
「星島日報」の2面: 集会が許可されなかった「64集会」を警戒して警官7000人配備の記事