コロナから丸1年、感染者1万人突破。一部封鎖も
香港で初めて新型コロナウイルス(COVID-19)の感染例が確認されてから1月22日で丸一年経ったが、23日には新規感染者の累計が1万人を突破した。さらにこの日は、1月に入って感染者が急増している九龍半島の繁華街「ジョーダン地区」の一角が、香港では初めて封鎖された。封鎖された地区は、日本人観光客にも人気の「テンプルストリート(廟街)」を含む、古い住宅ビルが立ち並ぶエリアだ。
(「文匯報」から。赤で囲まれたエリアが封鎖区域)
1月23日、新たに81人の感染が確認され、感染者の累計は1万10人(死者は168人)と、遂に1万人を突破した。これまで感染の波が来るたびに抑え込んできたが、今月に入って繁華街の一角の住宅ビルで次々と複数感染者が出ていて、1日から20日までで、56の建物で162人の感染者が確認されている。
建物の汚水からは、ウイルスの陽性反応が確認されている。ビルは古いうえに、長年補修工事がされておらず、衛生面が懸念されている。
政府は臨時の検査場を設けて、検査官など約3000人を動員。対象地域の住民約1万人を検査する。48時間以内に検査の完了をめざし、週明け月曜日の朝からの職場復帰に支障がないようにする。住民は検査結果で陰性が出るまでは、この区域からは出られない。
対象地区にはテープを張ったり、鉄門を設置して封鎖。要所要所に警察官が配置され、域内では臨時の検査場が設置され、防護服を着た衛生署の職員たちらが忙しそうに動き回っていた。
(RTHKニュースから)
住民に支給された食料品は、「出前一丁」5袋のほか、マカロニや魚の缶詰など。即席麺の中でも、値段が高く市民に人気の「出前一丁」を選んだあたりは、政府の気遣いと言えるかも。