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新型コロナの感染者総数、SARSを上回る

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7月18日、新型コロナウイルスによる新たな感染者数が64人となり、累計1778人に達したことで、2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)が猛威を振るった時の感染者数1755人を上回った。ただし、死者は12名で、SARSの299人を大幅に下回っている。

(冒頭の写真は、深圳市に出境しようと税関で並ぶ人たちー「東方日報」より)

 

感染者64人のうち60人が市中感染によるもの。このうち25例はすでに感染した人との関係性があるが、残りの35例は感染経路が不明だ。またこれとは別に60人以上が初期検査で感染が確認されている。

 

7月に入り、市中感染による第三波が発生して以降、すでに400人が感染。ここ数日は毎日50 人ー60人以上のペースで感染者が急増している。ウイルス対策にあたる衛生防護中心傳染病處主任の張竹君氏は、「感染者の地域や感染先などが多岐にわたり濃厚接触者を調べていくのが非常有困難な状態だ」と述べ、依然として感染拡大の危機に直面していることへの危機感をあらわにした。

 

そんな中、新型コロナ感染を恐れて、隣接する広東省深圳市など、中国本土に脱出する香港市民が急増。入境処の統計によると、7月10日から16日までに、2万9089人が香港から出境し、うち香港市民は全体の86%に当たる2万5122人にのぼったという。

 

香港から広東省深圳市などに行く場合、ウイルスに感染していないことを証明する健康証明証を提出する必要があるほか、本土でまず最初の14日間は隔離生活を送らなければならない。それでも香港にいるより中国本土の方が安全とみて、香港脱出を図る市民が後を立たず、中国本土に出境する税関には長蛇の列ができている。

 

【直近の香港での新たな感染者数】(  )内は渡航歴のない地元市民

7月18日: 64人(60人)

               さらに60人が初期検査で感染を確認される

7月17日: 58人(50人)

7月16日: 67人(63人)

7月15 日:19人(14人)

7月14日: 48人(40人)

7月13日: 52人(41人)

7月12日: 38人( 30人)

7月11日: 29人(17人)

7月10日: 38人(32 人)

7月09日: 42人(34人)

7月08日: 24人(19人)

7月07日: 14人(9人)