香港時間 - Hong Kong Time -

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日本移住者向け? 大阪の不動産投資広告

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香港の新聞「星島日報」と「明報」の一面に大阪の不動産投資セミナーの案内広告が大きく載っていた。「星島日報」といえば、不動産情報満載の華字紙。「明報」は中産階級市民に人気の新聞だ。日本語まじりで一面の半分のスペースを使っているが、多くの香港人は「大阪」と見れば日本のことだとすぐわかる。

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(7月2日付「星島日報」)

 

 

昨年6月以降の反政府デモによる社会の混乱を受けて、香港では移民や移住に関心を寄せる市民が増えている。さらに6月30日に「香港国家安全維持法」が施行されたことが拍車をかけているようだ。そんな市民の行動を見越して昨秋以降、移民や海外不動産投資の広告が増えている。

 

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(7月3日付「明報」)

 

日本の不動産に関しては、数年前に投資ブームがあって、見学ツアーや投資セミナーが盛んに組まれていた。当時は、東京五輪を見越しての投資だったのだ。多くの香港人にとって日本はお気に入りの観光先だから関心は高く、日本の物件とセットで民泊事業も案内していた。価格も香港の物件よりも一桁少ないから、買いやすい。

 

話を大阪の不動産投資セミナー広告に戻すと、最近は、ひと頃前のような“純粋な不動産投資“ではなく、「日本に移民したい」「日本に移住したい」という思いで、日本の物件に関心を寄せる市民が多くなったように思う。この広告が、新聞の一面にデカデカと載るあたり、日本への移住希望者が増えていることのあらわれと見て取れる。