香港時間 - Hong Kong Time -

香港の今を、日常から、写真と文で読み解きます

離島でキャンプを楽しむ香港市民

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2019年最後の週末の土曜日。ここ数年で私の一番のお気に入りの香港最東端の離島・東龍島に行ってきた。この島は、ほぼ無人状態で香港人にも馴染みがないから、日本のガイドブックでは紹介されていないと思う。それほどマイナーな島だけど(だから?)、すっごくいいのだ。

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今年の夏に、水平線から登って来る太陽を見たときは本当に感動した。今回はその時以来だけど、埠頭から山側に入って、いつもの場所に行ってビック。ここ数年来で見たことがないほどの数のテントがズラリと張られていた。しかもテーブルや椅子を持ち込んでいる。料理用の大きな鍋を持参している家族連れも!それほど高さはないとはいえ、キャンプ用品を埠頭から背負って登って来るのは結構大変なはず。それほどこだわりがあるというか、気合いが入っているのだ。


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この島は、いわゆる観光目当てではなく、自然を楽しみのんびりする島。せいぜい海鮮をうたった、やや大きめな食堂と、小さな食堂付き商店があるくらい。私はこの日、この島に来る朝一の船に乗ったから、彼らは少なくとも前日にやってきて夜を明かしたはず。何より、子ども連れのキャンパーが大勢いること。子供たちも慣れた感じで楽しそうにしていることに、香港人の余裕というか、ライフスタイルの多様化で、こうしたアウトドアライフに価値観を見出す市民が急増していることを実感した。

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島からみる夕日


同じ時期、市内ではデモ隊が抗議の場として特定のショッピングセンターを狙い撃ちして、買い物客の消費や飲食の妨害行為をしていた。こうした行為を頻繁にみていると、この先の香港がどこに向かっていくのか不安を覚えるが、ほぼ無人の離島にやってきてキャンプやハイキングを楽しむ市民をみていて、デモが今の香港の全てではないということを改めて実感した。

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香港の中心部に向かう海上からの風景